年末が近づくと、毎年のように感じる「大掃除プレッシャー」。「年末の大掃除なんて無理」「せめてゆっくり休みたい」——そんな本音を抱えている方も多いのではないでしょうか。
実は、大掃除は“全部やる”必要はありません。忙しい人こそ、「最小限で最大の効果」が出る場所に集中することが、気持ちよく新年を迎える近道です。掃除のプロの視点から、「ここだけは押さえてほしい」3つのポイントをご紹介します。
教えてくれたのは、アクティア株式会社が提供する家事代行サービス「カジタク」に所属し、年間約500件のお仕事依頼をこなしている家事のプロフェッショナル、西田美保さんです。
1.たった15分で印象が変わる「玄関掃除」
玄関は、新年最初に人を迎える「家の顔」。ここが整っているだけで、家全体がきちんと片付いているように感じられます。
逆に、靴が出しっぱなしでたたきが汚れていると、帰宅した瞬間に無意識のストレスが生まれ、疲労感も増してしまいます。靴がなく、たたきがきれいな状態は、心と空間を同時にリセットしてくれるのです。
まずは、たたきに出ている靴をすべて収納しましょう。この「靴のリセット」だけでも、視覚的なストレスは大きく軽減されます。
次に、たたきの掃除です。ほうきで砂やゴミを掃き出したあと、熱めのお湯を少量撒きます。汚れが緩んだら、スポンジや雑巾で軽くこすり、汚れた水分を拭き取ります。洗剤を使わなくても、十分きれいになります。
最後にドアとドアノブを拭けば、わずか15分で清々しい年のスタート準備が完了です。
2.ニオイの元を断つ「キッチンシンクと排水口」
シンクと排水口は、家の中でも特に雑菌が繁殖しやすく、悪臭の原因になりやすい場所。
ここをリセットすることは、見た目をきれいにするだけでなく、家族の食の安全を守るための大切な掃除でもあります。
ポイントは、「しっかり放置して効率よく」。排水口のフタ、ゴミ受け、ワントラップなどをすべて外し、塩素系漂白剤をかけて最低30分放置します。この時間が、ヌメリや雑菌を根こそぎ落とすカギです。
放置している間に、五徳やコンロまわりの汚れを落としましょう。電子レンジで少し温めたクロスを使うと、油汚れがやわらぎ、力を入れずに拭き取れます。
放置後は、細かい部分を古い歯ブラシなどで洗い、シンク全体をスポンジで磨きます。仕上げに水拭き・乾拭きをして水滴を残さないことで、清潔感が長持ちします。
雑菌とニオイを断ったシンクは、「大掃除をやり切った」という達成感を与えてくれる場所です。
3.光を取り戻す「窓ガラスと網戸」
窓掃除は大がかりに感じがちですが、目的を「光を取り戻すこと」に絞れば、短時間でも十分効果を実感できます。
窓がきれいになると、室内に入る光の量が増え、部屋全体が明るくリフレッシュされます。大掃除の締めくくりにも最適です。
室内側のガラスは、水で濡らして固く絞ったマイクロファイバークロスで拭き取ります。繊維が細かいため、洗剤を使わなくても汚れをしっかりキャッチできます。
さらにツヤを出したい場合は、乾いたマイクロファイバークロスや古いストッキングで乾拭きを。ストッキングは、ガラスに自然なツヤを出すのに向いています。
網戸は外さずに掃除します。古い軍手や靴下を手にはめ、両手で網戸を挟んでやさしく撫でるだけで、ホコリを効率よく絡め取れます。
最後にガラスの外側。ここは汚れが頑固なため、水200mlに重曹小さじ1を溶かしたスプレーを使用します。吹き付けて少し置いたあと、古いストッキングでこすり、仕上げに固く絞ったクロスで拭き取れば、内側同様すっきり仕上がります。
この3か所に集中するだけで、家の印象は大きく変わります。
忙しくても「ここだけはやった」と思えるポイントを押さえ、清々しい気持ちで新年を迎えましょう。