家計簿、最初は張り切って始めたけど、3日坊主で終わった…なんてことありませんか?
家事に育児にと忙しい毎日の中、家計簿を続けるのは大変。ただ、少し工夫するだけで、ラクに家計管理を続けられるようになります。
今回はFP2級の資格を持つ元銀行員で、“がんばらない家計管理”を実践しているライターのしばが、「月1回、家計簿アプリを見直すだけ」のズボラ家計術を教えます。

「完璧な家計簿」より「ラクに続く仕組み」を
家計簿が続かない…と悩んでいる方は多いもの。ただ、その原因は自分自身にあるのではありません。「ラクに続けられる仕組み」をつくっていないだけ。
時間がなくて家計簿が続かないという方や、数字の管理が苦手という方におすすめなのが、「家計簿アプリ」です。
面倒な集計やカテゴリ分けは全てアプリにお任せし、月1回だけ家計の振り返りをする。たったそれだけでも、十分家計を回せますよ。
まずはアプリ選び!最低限のおさえポイント
家計簿アプリは多々ありますが、目的に合わせた機能があるものを選ぶのがポイント。
高機能すぎると使い勝手が悪く、逆に挫折しやすいため、なるべくシンプルなものを選ぶようにしましょう。
ズボラさんには「収支計算をグラフ化してくれる」「メモが書ける」「入力が簡単」なものがおすすめです。(「Zaim」や「シンプル家計簿 MoneyNote」など)。
月1回チェックでOK!“がんばらない家計管理”ルーティン
日々のお金の流れはその都度アプリに記入しますが、収支チェックは1カ月に1回でOK。時間のある休日などに、1カ月のお金の流れを見直します。
チェックする項目は、以下の3つ。
1. 収入内でやりくりできたか
2. 予想外の出費はあったか
3. 必要なものにお金が使えているか
お金の流れを「見える化」し、客観的に振り返ることで、不要な出費が見えてきます。
また、月単位で収支を確認することで、「どのような1カ月だったか」「がんばった点・うまくいかなかった点」などを具体的に把握できるので、家計改善に役立ちますよ。
数字より大事!「気持ちの赤字」を防ぐ考え方
家計管理をするうえで、最も大事にしてほしいのが、「気持ちの赤字」を防ぐこと。
「完璧につけなければ意味がない」と思い込んで1円単位まで収支を合わせようとしたり、赤字が続く家計簿を見て「自分は家計管理ができない」と感じてしまうと、モチベーションが低下して挫折しやすくなります。
家計管理の目的は、「収支を把握し、納得感を持ってお金を使えるようになる」こと。
赤字や黒字という結果だけでなく、「自分や家族が大切にしたいことにお金を使えているか」「無理のない範囲で管理できているか」といった“納得感”を重視することで、気持ちに余裕が生まれ、長く続けやすくなりますよ。
たとえ赤字であっても、自分や家族のためにお金を使えたのならOK!完璧を目指さず気軽に取り組むことが、継続のポイントです。
夫婦でゆるく共有。責任を抱え込まない家計管理
夫婦でお金の話をするのが苦手…という方は意外と多いもの。家計簿アプリを夫婦で共有しておけば、あらたまって話し合いをしなくても、自然とお金の状況を一緒に把握できるようになります。
アプリを一緒に見ながら「この出費は良かったね」「ちょっと使いすぎたかも」と気軽に会話するだけでも、十分にお金の情報共有に。お金の話をすると空気が重くなる…という方にもおすすめです。
また、半年〜年に1回は、家族全体の資産状況を一緒に確認してみましょう。
最近の家計簿アプリは銀行口座や証券口座、クレジットカードと自動連携できるものが多く、手間なく資産を一覧で把握できます。ただ、家計を「自分ごと」として実感するために、あえて手書きやPCの表計算ツールで一覧表をつくるのがおすすめです。
銀行預金や投資信託などのプラスの資産だけでなく、住宅ローンやカードローンなどのマイナスの資産も合わせた「我が家の総資産額」を夫婦で客観的に把握しておくことで、将来のライフプラン設計や大きな買い物の判断も安心してできるようになりますよ。
がんばらない、でもちゃんと見えてる家計へ
毎日家計簿をつけるのがしんどいなら、無理に続けなくても大丈夫。月に一度、ざっくり家計の流れを見直すだけでも、十分に家計は整っていきます。
大切なのは、数字だけでなく「気持ち」にも目を向けること。
がんばらない家計管理で、家族との時間も、自分の気持ちも、ラクになる仕組みをつくっていきませんか?
◼︎執筆/しば
FP2級・元銀行員のライター。がんばらない家計管理と“仕組みでまわる暮らし”をテーマに、家計・子育て・暮らしの記事を執筆中。二児の母。Instagramは@shi_ba_1106。
編集/サンキュ!編集部